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リハート、それは心癒す日々。

美容内科医 服部達也 ブログ
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ジェネリック医薬品
クリニックのスタッフと話していて、ジェネリック医薬品のことが話題に出ました。
最近テレビCMなどで良く宣伝されている「ジェネリック」。
なんで安いのか。
そもそもジェネリックとは何ぞや。

ぼくは内科医時代から普通に使っていたんで、ちょっと説明してみますか。

  nextきっかけ
はじめてジェネリック医薬品の存在を知ったのは、10年前、研修医1年目。

医師免許取得して半年ほど経ち、大学病院以外での仕事を許可された僕は、早速一般病院の夜間救急外来に行ってみた。
そこで風邪で頭痛を訴える患者さんに薬を出そうとしたのだけれど、
その病院には僕の知ってる名前の頭痛薬がない!
「ボルタレン」という超メジャーな薬を探しても、「ボルマゲン」とかいう、すっげぇ微妙な名前の薬しかない。
「ボルマゲン」って怪しすぎるよ・・・

それがジェネリック医薬品との出会いで、その微妙なネーミングにすっかりやられてしまった僕は、ジェネリックを使うことに抵抗なく入っていけたわけである。

  next名称の意味は?
ちなみにその時はジェネリックではなく、「ゾロ」と呼ばれていた。
中堅クラス以上の医者はいまだに「ゾロ」と呼んでいるが、これは「ゾロゾロ」同じような薬が出てくる、というところから付けられたもので、やや軽んじてる感じがある。

そこで、薬効成分を指す「generic name」(一般名)からジェネリックと名付けられたようである。

  nextそもそもジェネリックとは?
新薬の特許を申請してから、20〜25年はその権利が保護され、新薬を作った会社が独占で販売することが出来る。
ただし、申請しても厚生労働省から認可が下りるまでには長い道のりがあり、実際に発売されるころには特許が切れるまで10年とかそれ以下しか残っていないことが多い。
特許が切れた途端にその成分を使った「後発品」を出すメーカーが出てくる。
すでに先発品が市場で活躍しているから、それに乗っかればよいだけ。
ジェネリックとは、新薬の特許が切れた後に、それと同じ薬効を持つものとして発売される後発品のこと。
言葉悪く言うと「ぱくった」ものである。(決して悪気はないからね)

  nextではどうして値段に差が出るの?
一つの新薬を開発するのには100〜150億という巨額の費用がかかる。
数十億かけて開発に取り組んでも、発売できて利益が上げられるとは限らない。
それだけの費用をかけているので、ある程度の値段をつけないと、回収できなくなる。

ところがジェネリックの場合、もうすでにその薬効成分を使った薬(正規品)は何年も市場に出ているし、研究開発費がかからない。
先発品と同じような働きをするかどうかチェックするのに1億くらいかかるくらい。

だからジェネリックが安く済むのである。
だいたい先発品(正規品?)の3分の1くらいが相場のようだ。
安く製造する技術を持っているから安く売れる、というわけではないので、そこんところよろしく。

参考までに、、、一番売れているリピトールという高脂血症の薬は、年間1兆以上の売り上げを誇る。
2000億以上売り上げている薬は30品目以上。
余裕で回収できてるんじゃない?

  next先発品との差は?
効果や安全性の点でいうと、
主となる薬効成分は同じなので、効果は同等であることが多い。
ただ、主となる薬効成分が同じであればよいので、それ以外の成分、安定剤とか固める素材は違っている。

例えばこれも痛み止めで有名な「ロキソニン」。
ジェネリックに「ケンタン」という薬がある。

「ケンタン」はつるつるのコーティングがされている。
それでいてロキソニンよりも小粒だ。
「ロキソニン」を飲んだとき、喉にひっかるような感じが残るが、それを「ケンタン」は見事に修復している。
ただ、後発品のほうがはるかに小さい。
これで本当に同じ効果があるのかと疑問に思われるほど。

  next現場の意見は?
医者の間では、安くて患者さんの負担が軽く済むのであるからジェネリックを積極的に使う、という意見もあれば、
効果的にどうも先発品のほうが安定しているようだ、ジェネリックは信用できない、
という意見もある。

どちらも極論だ。

処方箋の保険点数の関係で、ジェネリックのほうが必ず安く済むというわけでもなく、
効果が劣るというのも根拠に欠ける。

  next結局のところ・・・
ジェネリックにも多くの種類があり、値段も違う。
止血剤として使われる「トランサミン」のジェネリックには、「トランサボン」「トラネキサム酸」「リカバリン」などがある。
ジェネリックにしたいと患者さんが思っても、そのうちのどれが出るかは、やっぱり出して側の考えによるものになる。

ぼくもジェネリックを使うことに抵抗がないといっているが、ジェネリックの中でも使い慣れたものを選択しているのが現実だ。
安くて、効果が同じであればそっちを選んだほうが良いのは明白だけど、
選択肢が多すぎるのも、逆に選択の幅をせまくすることにつながるのではないかと思う。

だから、いくらジェネリックのCMを流しても、いまいち患者さんにはピンと来ないのである。
結局は専門家(医者・薬剤師)に任せるしかないのだから。

言葉だけが先行しているのがジェネリックで、医療費を下げたいという厚生労働省の思惑だけが空回りしている感も、否めない。
| 服部達也 | 薬・抗生物質 | 04:31 | comments(8) | - |
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コメント
ジェネリックに変更すると、実は、変更加算みたいなのが取れるので、結局患者さんの負担はあまり変わらないんです。
しかも、古い薬はもともとが安いから、1か月分にして、何十円とかしか安くならなかったり・・・。
薬剤師的には、めんどくさいので、止めてほしいですうう。
| まるこ | 2007/01/07 10:17 AM |
>まるこさん
そうそう。
変更料が「くせもの」ですよね。
ジェネリック、厚労省主導でなんとかムーブメントを起こそうとしているみたいだけど、それなら訳分からない加算は止めてほしいもんです。

薬剤師さん、大変だね。
| 服部 | 2007/01/08 2:30 AM |
トランサミンカプセル見る度に、これを飲むとシミが消えるのかな〜?と興味津々。(勿論飲みませんけれども)トランサミンのジェネリックがトラネキサム酸、リカバリンなのですね…。
| しのっぴ | 2008/08/20 10:30 PM |
>しのっぴさん
トランサミンと一緒に、シナールとグルタイドを飲むといいですよ。
前、喉がはれた患者さんに、喉の炎症を抑えるためトランサミンを出したところ、しみが薄くなったと言っていた人がいました。
トランサミンのジェネリック、結構いっぱい出てますよん。
| 服部 | 2008/08/21 10:33 AM |
ああっ、試したいっ!!(笑)
| しのっぴ | 2008/08/22 12:30 AM |
楽しく拝読させて頂きました。

医原性の甲状腺・副甲状腺機能低下持ちなのですが、アルファロールのジェネリック、カルシタミンを服用していますが、ジェネリックを使う前より微妙にカルシウム値が落ちたので、アルファロールに戻したら、きっちり治りました。やっぱり、ジェネリックの場合 効きが良くないというのは実際にあるようです。ただ、増量して同じ血中カルシウム値になるように調整した場合でも ジェネリックのほうがはるかに安価で、また効きが悪い反面 微調整しやすいというのもあり ジェネリック増量で継続しています。

なお、ネイチャーメイドのマルチビタミン・ミネラルを飲んだら チラージンSの吸収がものすごく悪くなってしまいました。結局サプリ中断したら1ヶ月で元通りに。。

無顆粒球症経験があるので、薬に関しては勉強したいのですが、実際調べると まだまだわかっていないことも多いのだなあと思う日々です。

| みこみこ | 2012/12/18 9:33 PM |
>みこみこさん
ジェネリックに関しては、根強く反対する医者もいますね。
やはり効果にばらつきがあるんだと。
実際、使ってみておかしいことがあるように思いますし、先入観だけではないと思います。
経済的なものも考え、私は結構積極的にジェネリックを使ってますけど、ものによっては先行品を選ぶこともありますね。
| 服部 | 2012/12/25 2:44 PM |
管理者の承認待ちコメントです。
| - | 2013/04/26 5:51 PM |
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