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リハート、それは心癒す日々。

美容内科医 服部達也 ブログ
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花粉症には、きちんとした薬物療法を

1月27日に環境省が発表した、今年のスギ・ヒノキの花粉飛散量(1月〜5月)は、昨年に比べて約2〜10倍にもなるらしい。
夏が暑かった影響だ。

地方によって差があるので、東京の場合を見てみよう。
東京都千代田区の場合、昨年に比べて532%UP↑
過去の平均と比べても、176%up↑
ちなみに名古屋の値を見てみると、昨年に比べ2392%という桁外れの数値が出ている。
全国で一番飛散量が多いと予想されているのは、茨城県水戸市で、東京の倍くらいの量だ。
なんというか、ご愁傷様である。

また、スギ花粉が多く飛び始めるのは、東京の場合、2月下旬頃からと予想されている。
もうすでに花粉症の症状が出ている人もいるが、ほんの序の口。
これからがピークだということである。


治療としては、まず、花粉に晒される量を減らすことである。
マスク、眼鏡などで防御するのはもちろん、家の中に持ち込まないため、出先から帰ったら玄関前でよく洋服をはたいたり、洗濯物を室外に干さないなどの工夫も必要だ。
花粉が舞うのを抑えるため、室内の湿度を高めに保つことも大切になる。

基本的なケアの後は、薬による治療だ。
最近は市販薬も質が良いものになってきているため、市販薬でも充分対応可能なことがある。
ただ、症状がやや重い人や、長年悩んでいる人、市販薬では抑えきれない人などは、病院で医者に正しい薬を処方してもらわなくてはならない。


9日の朝の特ダネというテレビで、花粉症の特集をしていた。
近年は幼い子どもも花粉症を発症することが多いということと、花粉症グッズについて放送していた。
最後のほうに、リポーターがフィルム状の薬を紹介し、水なしでも飲める便利なタイプの薬もあります、わたしも花粉症ですから、これを飲めば今日一日もちますね、花粉症で悩んでいる方はこういう便利な薬なんかもありますからね、などと言っていた。
それを聞いた中野美奈子アナは、「でも、薬を飲むと眠くなるからと、薬を飲まない人もいますし・・・」と困惑気味にコメント。
それを受けて小倉智昭氏は、「そういうのはね、1日3回飲む薬を1回にしてね、花粉症の時期だけじゃなくて1年中飲むといいんだよ。俺はそれでいい感じ」なんてことを言う。
そこでコーナーは終了・・・

相変わらず無責任な人たちである。
公共の電波を使って、人の健康に関わる重大な話を、しっかり調べもせずによくいい加減なことをいえたものだ。
花粉症の薬は眠くなるから飲みにくい?だったらそれを少なく飲んで、1年中飲めばいい??
あの人たちは、自分の発言がどれだけ影響力があるか、わかっていないようだ。
まるっきり嘘なので、あれを見た人は忘れてほしい。


まず、花粉症の薬というと、眠くなってだるくなるという印象がある。
抗ヒスタミン薬は、アレルギーの薬として昔からよく使われているが、たしかに眠くなる。
これは、成分が脳のブロック機能(血液脳関門)を通過して影響を与えてしまうからである。
そこで、関所をほとんど通過しない抗ヒスタミン薬がつくられ、第2世代抗ヒスタミン薬として発売されている。
たとえば、アレグラとかタリオンとかザイザルという薬がそれにあたる。
眠くなる人は、ごくごくわずか。

しかも、眠くなるならないというのは、薬の強さとは関係ないことが分かっている。
よく効く薬は眠くなる、という間違った認識が広まっているが、これは大間違い
なのだ。
眠くならない薬でも、非常によく効く薬はある。
医者でも間違って認識している人がいるので要注意だ。

また、小倉氏のいったことはめちゃくちゃで、花粉症だけならばその時期の前後にだけ薬を飲めばいい。
関係ないときに薬を飲んでも、百害あって一利なし、だ。
少し早目から飲んでいたほうがいい薬もあるので、医者や薬剤師に早めに相談したほうがいい。

花粉症の薬は眠くなるとか、1年中飲めばちょうどいいなどという適当な発言をし、適切な治療の機会を奪うことは許されない。


花粉症の治療にはきちんとしたガイドラインがあり、それをみれば、花粉症に詳しくない医師でも、症状の程度によって薬を使い分けていくことができるようになっている。
よく効くからと、漫然とステロイドを処方し続ける医者もいるが、花粉症との付き合いは長きに渡るので、副作用の点から考えても患者の利益を追求しているとは思えない。
そういう医者には、ぜひガイドラインを読んでもらいたいと思う。

まずは、医療機関で医者に見てもらい、できれば血液検査をして何にアレルギーを持っているのかを調べ、ガイドラインに沿って適切な治療を受けることが大切なのだ(人それぞれ違う反応だから、ガイドラインがすべてではない)。
市販薬のなかには、使い方によって副反応が出て、鼻詰まりを起こしやすくするものもあったりするので、できれば医者に見てもらうことが好ましい。
花粉症に詳しい医者であれば、言うことはない。


私自身も花粉症に悩んでいたが、タリオンやザイザルに出会い、かなり人生が変わった。
みなさんも、ぜひ医療機関で正しい花粉症治療を受け、これからの時期を一緒に乗り越えよう。

| 服部達也 | 内科・病気 | 16:44 | comments(16) | - |
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コメント
いつも、楽しく読ませていただいてます。 私は6、7歳から30年ぐらいの花粉症歴です。 ここ十年ぐらいは、耳鼻科で薬を処方してもらっています。 ピーク時には、ニポラジンとセルテクトを1日二回、小青竜湯を頓服で(これがいいかんじできくんです)、ピークをすぎたら、ジルテックを1日一回飲んでいます。
セルテクトは、すごく眠くなってしまいます。タリオンはピーク時には緩すぎです。 わたしが十代ぐらいまではまわりに花粉症の人がいなくて自分の症状がひどいと思っていたんですが、病院へ行くとまだまだ症状の重い人がいておどろきました。
本当に今年はどうなってしまうかと危機感でいっぱいです。
ちなみに私は、名古屋なんですよね…服部先生の?パーセントって情報は知らないほうが良かったかも…
でもがんばるしかないですね。
| ひかり。 | 2011/02/12 8:33 PM |
 今のところ私と花粉症は無縁ですが、いつ発症するのか分らぬ故に恐怖です。先生は昨年鼻粘膜をレーザーで焼いて花粉症に備えましたが、流石に今年は…(汗)
 花粉症の友人は「花粉が見える」と言いますが、先生も見えるのでしょうか?
 
| 美香 | 2011/02/12 9:04 PM |
そういえば先生、以前レーザーをやってましたよね。今年はどうなんでしょう?
| ひかり。 | 2011/02/13 4:41 PM |
>ひかり。さん
数ヶ月前に発売になったばかりの、ザイザルという薬が、私の一番のお気に入りです。ぜひ試してみてください。眠くなりません。
それと、名古屋の花粉飛散量が昨年比2392%という数字ですが、じつは昨年が異常に少なかったらしく、例年と比べると188%だということです。
脅かしてすみません・・・

>美香さん
レーザーは、痛くて憂鬱な日が長かったので、もうやりたくありません。そのくせ半年しか持たないとか、たまりません。
花粉症の時期は、目が曇ってしまって、全体的に何も見えなくなってしまいます。花粉なぞ見えません。
| 服部 | 2011/02/14 3:57 PM |
なるほどです。昨年は、たしかに症状が軽かったです。
ザイザルですね。試してみようと思います。ありがとうございました。
| ひかり。 | 2011/02/14 9:03 PM |
はじめまして。
たまたま見付けたので読ませていただきました!
先生の書く日記!?読み返しましたが面白いですね!
私も花粉症ですが血液検査してからお薬を処方してもらっています。
眠くなったり喉が渇いたりは私は体調によると思っています。
でも何でもないサプリメントを風邪薬と言われて飲んで治ったとゆう話も聞きますから要は気の持ちようなんですかね?
| ゆう | 2011/02/15 1:23 PM |
>ゆうさん
こんにちは、コメントありがとうございます。
体調によっても、副作用の出方の違いはありますね。
ただ、薬の成分によって、眠気が出やすいものと出にくいものがあります。
これは、医者がしっかり把握しておかなければならないことです。

ただの固めた砂糖を睡眠薬だといって処方したのに、おかげでぐっすり寝ることができました、などということもあります。時々医療現場では、こういうプラシーボ効果を利用することがあります。
でも、薬は適したものを適した量使うことで、めざましい効果を発揮させることができます。
まるで魔法のようだと驚かれることもあります。
薬を使うべきところでは変に我慢せずに正しく薬を使ってあげると、日常生活の質が上がりますから、正しい薬の使い方を知っている医者に診てもらうというのは非常に大切なことです。
| 服部 | 2011/02/15 3:09 PM |
管理者の承認待ちコメントです。
| - | 2011/02/18 1:05 AM |
>tamacocatcatさん
ご要望どおり、コメントはスルーしておきます・・・
| 服部 | 2011/02/18 5:07 PM |
先生、イギリス在住です。花粉症で、症状はずばり「のどの痛み」。どうやって治していいか見当つきません。シーズン前から鍼に通ったり、サプリメントを飲んでみましたが、効いてないと思います。そしてここにきて、りんごを食べるとこれまたのどが痛い。(それでありがたいことに先生のブログを見つけられました!)大好きなりんごが食べられないなんてつらいです。やはり、りんごを食べるのを、ずっと(花粉症の期間以外でも)やめたほうがいいのでしょうか。それと、一番お聞きしたいことなのですが、花粉症の薬は強い!というイメージがあり、飲まないでいます。でもものすごくつらいんです。持っているのはジルテックなのですが、これを年に数ヶ月常用すると、やはり体には悪いでしょうか。それとも我慢して、寝不足になるよりは、薬に頼るべきなのでしょうか。
自分でいろいろ検索した結果、多分白樺アレルギーだと思われます。そして、雨がもうすぐ降る、というときに一番症状が出ます!雨の予報が出来そうです。でもつらいです・・・
| K | 2011/05/28 8:41 PM |
>Kさん
こんにちは、返事が遅くなってすみません。
基本的に、アレルギーの元となるものにさらされるのは避けたほうがいいです。
食べ物であれば、食べないようにしたほうがいいです。1年を通して。

花粉症の薬ですが、最近の薬は非常に良くできていて、強い!!というものではありません。
むしろ、なぜ積極的に利用しないのか不思議でたまりません。昔のアレルギー薬は眠くなってたまらないという副作用がありましたから、そのイメージが強いのでしょうか。

年に数ヶ月常用してもほとんど問題は起こりません。
無理して症状を我慢しているほうが負担が大きいですから、遠慮なく服用すべきです。
もちろん、アレルギーに詳しい医者に見てもらうことが前提です。
ぜひ。
| 服部 | 2011/05/31 5:00 PM |
こんばんは。
昔の記事にコメントしてスミマセン。
花粉症についてだったので…
引っ越しをして、病院を変わったのですが、私が今まで使っていたものは出していないのでと言われ、アレロックを出されて2シーズン目です。 眠くならず効いてはいますが、最近、劇症肝炎で死亡者が出たと知って不安になりました。
今の病院の先生は話しづらい人で困っています。
| ひかり。 | 2013/03/02 8:37 PM |
>ひかり。さん
こんにちは。
返事が遅くなってすみません。
基本的に、薬は肝臓か腎臓から排出されます(薬によって違います)。
肝臓から代謝される薬は肝機能を起こす可能性があります。
割合はかなり低いのですが、ゼロではありません。
ですので、何かしらの薬を飲んでいる患者さんは定期的に血液検査を受けたほうがいいと思います。

一般的な風邪薬でも死んでしまう人はいます。
100%安全な薬なんてありませんから、利益と不利益を天秤にかけて、必要であれば飲むようにしたほうがいいです。
ただ、やみくもに恐れを抱くような割合ではありませんので、いたずらに不安をかかえるのもよくありません。
主治医といい関係が築けるといいんですけどね。
| 服部 | 2013/03/07 12:16 PM |
管理者の承認待ちコメントです。
| - | 2014/04/10 10:24 PM |
>ディオレラさん
こんにちは。
飲み薬で副作用が出るようであれば、点鼻薬と点眼で対処するのがいいと思います。
やっぱりそれだけじゃ弱いというときは、飲み薬もたくさんありますから違うものに変更してみてもいいと思います。
症状が強い人は、タリオンとかアレグラのような抗ヒスタミン薬だけではなくて抗アレルギー剤を併用するといいと思います。
自分に合う薬はきっとあるはずですから、主治医とよく相談して探していくといいですよ。
| 服部 | 2014/04/17 12:25 PM |
管理者の承認待ちコメントです。
| - | 2014/04/19 11:15 AM |
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