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美容内科医 服部達也 ブログ
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抗生物質の使い方

今月中に、抗生物質について何か書こうと思っていたので、とりあえず基本的な考え方についてまとめてみる。
これはあくまでも一般の人向けのブログなので、難しいことはなるべく避けて書いてみるつもりなので、もし専門の人が見ていてもあまり間違っていなければ突っ込まないでほしい。


*以下の灰色文字のところは、めんどくさければ飛ばしてください

抗生物質や抗菌剤と呼ばれるものは数十種類もあり、おおまかに20グループくらいに分けられる。
それぞれ発見、発明された年代が異なり、効果を発揮する(ターゲットとなる)細菌が違う。

βラクタム系という抗生剤は、細菌が細胞壁をつくれないようにして細菌を殺菌、あるいは静菌したりする。
βラクタム系の抗生剤は数多くあり、セフェム系(ケフラール、セフゾン、メイアクト、フロモックスなど)、ペニシリン系(サワシリン、ペントシリン、ビクシリンなど)、カルバペネム系(カルベニン、メロペンなど)、ペネム系(ファロムなど)などがある。
ただし、細菌には細胞壁を持つものと持たないものがあり、βラクタムが効かないものもいる。

アミノグリコシドという抗生剤は、最近の蛋白合成を阻害し、効果を発揮する。
細胞壁を持っていなくても効くので、いろんな細菌に効果を発揮するのが特徴だ。
カナマイシン、ゲンタシン、アミカシンなどがある。

マクロライド系と呼ばれる薬は、このブログでも以前取り上げたが、クラリス、クラリシッド、エリスロシン、ジスロマックなどがある。
くわしくは、以前の記事を読んでほしい。

それ以外に、ケトライド系(ケテック)、リンコマイシン系(リンコシン、ダラシンなど)、テトラサイクリン系(テラマイシン、ミノマイシンなど)、クロラムフェニコール系(クロマイなど)がある。

他に有名なのでは、合成抗菌薬のキノロン系、ニューキノロン系という薬で、タリビット、クラビット、ガチフロなどである。

だいたい医療機関で処方される薬を挙げたので、実際に飲んだことがある薬も入っていると思う。

さて、とても分かりにくかったと思うが、何が言いたいかというと、これだけたくさんの種類があり、それぞれ多くの抗生剤があるということ。
では、これだけの中から、どの抗生剤を選んで使うか、どうやって決めているのだろうか。

たとえば肺炎といっても、原因となる細菌はいくつか種類がある。
いま診察している患者さんは、若い人かお年寄りか、糖尿病などの基礎疾患はあるのか、普通に家で生活していて肺炎になったのか、病院に入院している間になったのか・・・などによってその原因となる細菌が違い、なんとなくこれじゃないかと推測することができる。
熱の出方や痰の性状、痰の色や匂いも原因菌を推測する材料となる。
ちゃんと痰を検査すればどんな菌が原因か分かるのだが、その結果が出るまでとりあえず処方しておく抗生剤を選ぶときに、これらをもとにして原因となる菌を推測し、ある程度的を絞って投薬するのだ。
肺炎ではなく中耳炎であったり、副鼻腔炎であったり、皮膚の膿であったり、感染症はさまざまだが、それらも原因となる細菌がわかれるので、それも考慮する。

ある程度的を絞って抗生剤を投与することにより、不要な抗生剤の投与を抑えられ、耐性菌の発生を抑えられるし、患者さんには早いうちから症状を改善してあげることが可能になる。

また、同じ種類の細菌が肺で悪さをしているのか皮膚で悪さをしているのかでは、選ぶべき薬は変わる。
組織移行性といって、飲んだ薬が体のどこに届きやすいか届きにくいのかは、そろぞれ違う。
肺に効きやすい薬、皮膚に届きやすい薬を使わないと、本当はその細菌に効く薬を選んでいるのに、細菌が悪さをしている場所に届かないことがあり、意味を成さない。

こういうことをしっかり考えて、最初に出す抗生剤を選ばなくてはならない。
決して、付き合いのある薬屋さんからお願いされた薬を選んだり、結構名前を聞くなという理由で選んだりしてはならないのである。
まあ、厳密にここまで考えていることは混雑している外来では難しいかもしれないが、
いつどんな症状でかかっても、クラリス(やクラリシッド)ばっかり出す医者や、フロモックスしか出さない医者なんてのもいるが、それはまったくの間違いなのだということだ。


さあ、ちょっと難しい話になってしまったかな。
もうちょっとだけ続きがあるので、次回に持ち越しだ。

| 服部達也 | 薬・抗生物質 | 17:52 | comments(12) | - |
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コメント
先生のネタ、マニアック過ぎて誰もコメント出来ず…。専門職の私も先生がどこに向かっているのか分かりません(T_T)/~
| ろびんちゃん | 2011/08/02 4:26 PM |
大変わかりやすい(^◇^) ほんとに抗生剤って色々あって、歴代の徳川家みたい。 「〇〇は△△△系だから □□には効くね」 とか すぐにわかるようになりたい。患者さんで 抗生剤をとっておいて かぜをひいたので残ってたのを飲んだとかいう。 薬剤師とか医者とか 飲みきってというけど どうしてなのか教えてあげてほしい。薬剤師なんだから。医者だって 専門外だと 結構とりあえずなんでも効くからと抗生剤をだす人もいて どうなんだ?とおもったり。そんなことないかもしれないけど そんな医者もいたよ
| バニラ | 2011/08/02 7:53 PM |
>ろびんちゃん
人が分からないことを分かりやすく教えてあげられるのが頭がいい人、だと思いますが、ちょっと自分でも混乱していてすっきり伝えられず・・・
いずれちょこちょこ書き直してわかりやすくしてみます。

>バニラさん
心臓病の薬なんかも、専門ではない私が処方している内容を循環器の専門の医者が見ると、もうちょっと工夫して出せばいいのに・・と思うでしょう。
すべての医者がすべての薬に詳しいわけはないので、わからないことはわからないと自分で認識しなきゃいけませんよね。
いやー、覚えることが多くて大変です。
| 服部 | 2011/08/06 3:33 PM |
はじめまして。早速で恐縮ですが質問させて頂きたいことがあります。長くなってしまいますが・・・

8/9に咳と喉の痛みで内科を受診したところ風邪ということでクラリス、メジコン他2種類処方されました。咳が発作のように出て酷くなるばかりで夜も眠れず8/12別の内科を受診しました。レントゲン、血液検査の結果、マイコプラズマによる気管支炎と診断されクラビット他オノンカプセル、コルドリン錠他2種類に吸入剤、頓服として頭痛薬2種類処方されました。翌日の朝食後辺りからムカムカと気持ち悪くなり、午後には下痢にもなり食欲もなくなりました。お盆休みで病院に電話で聞くこともできず、咳もひどくなるのが怖くて15日の昼まで飲み続けました。12日の昼から飲みましたので4日間は飲んだことになります。しかし、気持ち悪くて嘔吐してしまったため、薬はそこで止めました。16日まで病院が休みでしたので17日に再度受診して経過を説明しました。抗生剤が原因だろうということで、咳が治まるまでオノンカプセルとコルドリン錠は飲むようにとのことで(回数は減りました)それと、ナウゼリンが処方されました。この時私は正直、薬に対して恐怖を感じていましたが、前日より鼻が詰まっていたせいか頭痛がし始め偏頭痛用の薬マクサルトを服用しました。18日夕、口の苦味や違和感を感じ口の中を見たところ、下唇内側に白い水泡と上顎の裏?(上手く説明できませんが)に白いブツブツがいくつか有り赤く爛れていました。翌日受診すると薬を何種類も飲んだからでしょうとのことで、亜鉛が含まれているので苦味にもいいからとプロマックを処方され今に至っています。口内炎は治りましたが、味覚は正常には戻っていません。咳止めはもう飲んでいません。現在、本調子ではなくまだ少し胃がムカムカする感じがして食欲がなくだるい感じがします。今の状態はクラビットの副作用なのか、口の中の苦味のせいなのでしょうか・・ちなみにクラビットは昼食後のみ2錠でした。私が特異体質なのでしょうか?長くなり申し訳ありません。宜しくお願い致します。(熱は最初からありませんでした。)
| 友里 | 2011/08/23 5:20 PM |
>友里さん
こんにちは。
返事が遅くなってすみません。
もう遅いかもしれませんが・・・

クラビットの添付文書を読みましたところ、口内炎の副作用が起こりえるが頻度は不明、胃もたれや嘔気は1〜5%の人に起こりうる、とのことです。
ですから、今回の出来事はクラビットが原因の可能性がありますが、風邪の胃腸炎を起こしている可能性もあります。
どちらが原因とははっきりいえません。

味覚障害や今も続く口の中の苦味は、風邪からきているかもしれません。
私も以前風邪をきっかけに、1ヵ月半も味覚がなくなったことがあります。
その間8kgも体重が落ちたので、癌にでもなったのかと思いましたが・・・

もう少し様子を見て、主治医とよく相談されるのがいいのではないでしょうか。
| 服部 | 2011/08/27 3:59 PM |
おはようございます。
  
丁寧なお返事をありがとうございました。
お陰様で味覚も元に戻りました。  
  
服部先生も、8kgも体重が落ちては大変でしたね。
普段丈夫なので、今回は長引いたのでちょっと落ち込んでしまったのですが、先生のブログにたどりつくことができまして、有り難い気持ちです。

昨晩、治っていた咳が布団に入った途端に再度出始め、暫く眠れませんでした。気管支炎は結構長引くのでしょうか・・
あまり続くようであれば、受診するつもりではいます。
<気持ちは若いつもりでも、52歳という年齢でもありますので(笑)>

まだ残暑も続くかと思いますので、先生もお体大切にお過ごし下さい。また、何か有りました時は相談させて頂きたいと思いますので、宜しくお願い致します。 



| 友里 | 2011/08/28 10:04 AM |
覚える事が多くて大変ですよね。たまには 息抜きしないと。。私は両側性びまん性肺炎?がよくわからないの〜頭パンクしちゃうー。なんで鉄剤はお茶と飲んだらダメなんでしたっけ?
効きめが半減しちゃうから?
あ 今度息抜きがてら一緒にイタリア行って本場のピザを食べませんか。三人でもオッケ〜。
| バニラんちょとろりんちょ | 2011/08/29 9:50 PM |
有里さん大丈夫ですかね かわいそうに。不安だったでしょうね。私 膀胱炎になった時 内科医でクラビット500が処方されたけど、吐き気しちゃって 吐いちゃった。そしたらフロモックスになった。ウロの先生が今クラビットの耐性が増えてるからあまりださないんだよっていってたなぁ。
| バニラ | 2011/08/29 10:02 PM |
>バニラさんたち
最近では、鉄剤とお茶を一緒に飲んでも大丈夫だということが分かってきたので、お茶で飲まないでねーという指導はしなくなってきましたよ。

イタリアのベネチアに行ったときに、ふらっと寄ったピザ屋で食べたピザはおいしかったなぁ。
息抜きで行きたいですね。
| 服部 | 2011/09/03 12:09 PM |
あらん、 そうなんですか。 医学は進歩してるんですねぇ。
イタリア行ってピザ食べたいけど…海外いったことないの。f^_^;テレビで美味しそうだったので行きたいんですが。
アハアハ色気より食い気(^◇^)┛
じゃ一緒にね、三人で、連れてって(^w^) イタリア語 勉強しなきゃ!ビシソワーズ
| バニラさんたち | 2011/09/03 4:22 PM |
>バニラさん
ビシソワーズって、フランス語じゃないですか?
ジャガイモの冷たいスープ。
フランス料理で食べたような気がします。
| 服部 | 2011/09/05 3:27 PM |
あら?そうなんですか?そうでしたっけ? 失礼しましたm(_ _)m ボンジュール
| バニラ | 2011/09/06 10:21 PM |
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