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リハート、それは心癒す日々。

美容内科医 服部達也 ブログ
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風邪と薬

すっかり風邪にやられてしまった。
先週の火曜日の夜あたりから喉がいがいがして、次の日から発熱(医療現場では熱発:ねっぱつという)。
座っているのもままならず、木曜日と金曜日は午前中だけ診療して午後は休診させてもらった。
いまは熱がおさまり、咳と痰だけになった。
まあ、もう少しかな。
咳こんで夜眠れないのが、いまの悩み。


さてさて、このブログでは数年前に風邪のときの薬や抗生物質の使い方について書いたけど、いまだにその記事がアクセス数2番目になっている(1番目は医者の恋愛事情)。
一応、風邪のときの薬についてまとめてみようと思う。

・風邪を治す薬はない
風邪はウィルス感染症である。
細菌による上気道炎も風邪と呼ぶことがあるけど、一般的にはライノウィルスとかアデノウィルスとかRSウィルスなどのウィルスによる上気道炎を風邪(または風邪症候群)と呼ぶ。
対して、よく処方される抗生物質は細菌感染を治す薬である。
風邪はウィルスによる感染症なのだから、細菌に対する薬である抗生物質を飲んでも意味がないことがわかるよね。
じゃあ抗ウィルス剤を飲めばいいじゃないと思うかもしれないが、風邪の原因となるウィルスは変異が激しく、効果の出る薬がつくれない。
つまり、風邪はウィルス性疾患であるから抗生物質は効果がなく、有効な抗ウィルス剤もないため、風邪を治す薬はない・・・ということになる。

・医者にかかると抗生物質を出されるのはなぜか
これも昔ブログに書いたが、バイトをしていた病院の院長が風邪の患者さんに必ず抗生物質を処方しているので、風邪に抗生物質を処方するのはなぜですか?と質問したところ、感染性疾患に抗生物質を処方しないなどという変わった医療はうちの病院でしないでくれ、と怒られた。
この医者は、風邪に抗生物質が効くと本気で思っていたのである。
私も大人げなかったと思うが、学生の教科書から「風邪には抗生物質は無効」と書かれたページをコピーして院長の机に置いておいた。
くびになったのは言うまでもない。

ほかにもなんで風邪に抗生物質を処方するのかをいろいろな医者に聞いてみたが、明確な回答が返ってきたことがない。
つまり、風邪に抗生物質を処方する医者のほとんどは、何も考えずに抗生物質を処方してしまっているか効くと勘違いしているのだ。

もちろん、風邪に似た病気で、抗生物質が効くものもあるから(マイコプラズマとか細菌性の上気道炎・気管支炎とか溶連菌感染症とか)、自分では風邪だと思っていても医者がこれは抗生物質を使うべき病気だと判断することもある。
抗生物質をいたずらに拒むのもよくないことがある。
とりあえず抗生物質を処方されたら、なんで抗生物質を飲む必要があるのか医者に直接聞いてみるといいだろう。
明確な答えが返ってこないとなると、こいつなんとなく処方してんな・・・と思ってもいいかもしれない。

・では、風邪のときに飲む薬とは
元から治す薬が存在しないので、症状を抑える薬を飲むことになる。
咳止め、鼻水止め、熱さましなど。
風邪は、その原因となるウィルスによって症状が異なる。
喉にくるもの、咳を出すもの、胃腸にくるもの。
いわゆる総合感冒薬は、それらすべてをカバーするような薬を混ぜ込んでいるから、もしかしたら必要のない成分まで取り込んでしまうかもしれない。
咳と痰だけなのに熱さましを飲む必要はないし、胃腸の風邪なのに痰切りを飲んでも意味がないだろう。
一番いいのは、医者に症状をきちんと聞いてもらい(診察も受ける)、それに対する薬を処方してもらうことだ。
ただし、風邪は途中で症状が変わることもあるから、そのときは薬の種類を変えてもらう必要があることもわかっておかなければならない。

・後医は名医
風邪にを治す薬なんてないのだが、患者さんはすぐに治る薬をくださいと言ってくる。
とりあえず症状を抑える薬を処方するが、最初のころは風邪の勢いが強く、薬で完全に抑えることは難しい。
そうなると、患者さんはあの医者の出す薬は効かないからほかの医者に行って薬をもらおうと、ほかの病院に行く。
そのころには風邪の勢いもおさまっていて、しっかり症状を抑えることができることが多い。
前の医者が出した薬を参考にすることもできるし、結構楽だ。

患者さんからすると、今度の医者が出してくれた薬はしっかり効いた、自分の体質にはこの薬が合うんだなと思ってしまう。
後から見た医者のほうが名医に見えてしまう。
後医は名医、よくいったものである。

ときどき、前かぜをひいたときに出された抗生物質がよく効いたから今回も同じ抗生物質を出してください、と患者さんに言われることがある。
名医である後医が抗生物質を出してしまったのかもしれない。
本当はその抗生物質が効いたわけではなくて飲まなくてもその風邪は治っていたはず。
・・・罪作りなものだ。


ということで、風邪に効く薬はなくて症状を抑えるだけだから、不要な薬は飲まずにその症状に合った薬だけを飲むことが大事。
そして、症状を抑えている間に休んだり栄養を取ったりして自力で治さないといけないから、医者にかかってすぐに風邪が良くならないとしてもそれはしかたないと理解しなければならない。

あと、風邪をきっかけに細菌感染やほかの病気を併発することもあって、そのときは別の治療を加えなければならないこともあるから、自己判断もよくない。
信頼できる医者を見つけてよく相談すること。
これが一番大切で難しいことだったりするけどね。

ちなみに、ハートリークリニックは美容クリニックだけど、診察するときに内科の相談をする患者さんもいてできる範囲でアドバイスもしているから、クリニックに来たときは遠慮なく何でも聞いてほしい。
知らなくて答えられないこともあるけど。
分からないことはわからないとちゃんと言うし、調べられることは調べて回答するから。
とりあえず聞いてみて。

| 服部達也 | 薬・抗生物質 | 17:59 | comments(6) | - |
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コメント
咳ツライですね。私も4月下旬に姑から貰った風邪(何年かぶり)で熱は無し。夜間の咳だけが残り止まるまでに1ヶ月かかりました。先生も早く治りますように。仕事柄眠くなるのは困るので漢方医に出して貰った五虎湯が良く効きました!
| ろびんちゃん | 2012/06/11 9:54 PM |
>ろびんちゃんさん
咳だけしばらく残ることもありますよね。
わたしはメジコンがとてもよく効くので、重宝しています。
| 服部 | 2012/06/12 2:49 PM |
管理者の承認待ちコメントです。
| - | 2012/06/13 2:31 AM |
服部先生こんにちは!
そろそろ完治される頃でしょうか〜?

私は年に一、二回風邪を引き、毎回かなり引きずります…。決まって喉から始まります。これって何なんでしょう。体質?
それと顔が痛くなりますね、フクビクエン?などと言われた気がします。小学生まで蓄膿症で耳鼻科通いしてました。
だから喉や鼻が弱いのか?!と適当な自己分析です。

少し潔癖なところがあるので、手洗い&うがいをよくします。1番の風邪予防と思ってましたが、実は予防にならないと、私の勤めている会社の社長が言ってました…理由忘れちゃいました(-。-;)


先生の見解はどうですか。先生のblogのどこかに書いてあったらごめんなさい!


| ぷんすかぷうこ | 2012/06/19 8:23 AM |
>ぷんすかぷうこさん
こんにちは。
ちょっと咳が出ますが、ほぼ完治です。
やはり日曜日しか休みがなく、年寄には休日が週1日だけだと厳しいようです。
なんか考えないと。

顔が痛くなるのは、副鼻腔炎の可能性が高いですね。
レントゲンとかとらないとわかりませんが。
慢性だと蓄膿と呼ばれます。
もともと、気管支と鼻が弱い人がいるので(ちゃんと病名がついていますが)調べてもらったほうがいいかもしれませんね。

うがいと手洗いについては、ブログに書いてありますのでぜひ読んでください。
PCでブログを読んでいる場合は、ブログの右上のほうに検索窓がありますので「うがい」「手洗い」で調べてみてください。
手洗いに関しては、風邪は予防できるけどインフルエンザは予防できないというのが正しい理解だと思います。
| 服部 | 2012/06/21 4:41 PM |
ブログはいつも携帯から拝見しています。

今度、PCでチェックしてみますね♪

ご返事ありがとうございました。

※ウルトラアクセントのご返事もありがとうございました。
悩むより、まずはカウンセリングですね。
時間をつくってご連絡させていただきます。
(^-^)

| ぷんすかぷうこ | 2012/06/22 10:56 PM |
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